テスラ モデル3が遂に日本上陸! 発売は2019年後半に

何かと話題の尽きないテスラ第4のラインナップとなるモデル3が、遂に日本にやってきた。未だ日本向けの生産は始まっておらず、認証取得や予約客への内覧などを目的としたアメリカ仕様の上陸だが、それでもまさに「ようやく」という感じだ。
テスラでもっともコンパクト、そしてリーズナブルな存在となるモデル3の車両サイズは全長4694mm×全幅1849mm×全高1443mm。欧州Dセグメントの少し大きい方といったサイズ感となる。日本仕様はナンバープレートの取り付けなどもあるから、全長はもう少し伸びることになるだろう。

ラインナップはモデルSなどのバッテリー容量を表す数字は使われていない。「ミッドレンジ」は、0-60mph加速5.6秒、最高速201km/h、航続距離418kmのRWDで、価格は4万6000ドル(約519万円)。続く「ロングレンジ」は同4.5秒、233km/h、498kmのAWDで5万3000ドル(約598万円)となり、最高峰には同3.3秒、249km/h、498kmのAWDで6万4000ドル(約723万円)の「パフォーマンス」が揃う。エントリーの「スタンダード」は本国でもまだ発売されていない。そして念の為、価格はアメリカ仕様の参考値である。

スタイリングはモデルSの縮小版というところだが、こちらはハッチバックではなく独立したトランクを持つ。フロントフードの下にも荷物スペースがあるのは同様だ。そしてインパクトたっぷりなのがインテリア。スイッチ類、メーター類は極力廃され、ダッシュボード中央に据え付けられた15インチタッチスクリーンで、ほとんどの機能を呼び出すことになる。

走りの性能については未知数だが、スペックを見る限り、テスラならではの鋭い加速は健在のようだ。ADASも充実。8つのカメラと20以上のセンサーが備わり、機能はワイヤレスアップデートで常に最新のものが用意される。
このモデル3、生産の立ち上がりが遅れに遅れて、あまり良くない話題ばかりを提供していた感もあるが、ここに来てようやく生産は軌道に乗り始めている。現在のテスラはこのモデル3を含めて、週当たり8000台の車両を生産しており、この7月から9月までの3ヶ月だけで、実に8万5000台を納車しているという。これにモデル3の貢献が大きいのは言うまでもない。

2016年3月31日より予約受付を開始したモデル3は、数は明かされないものの日本でも相当な数のオーダーを抱えているという。尚、モデル3では今や日本全国19箇所、合計90基に拡大したスーパーチャージャーネットワークの利用は無料にはならず、充電には1分当たり42円が必要となる。30分の充電で270kmの走行が可能というから、つまりこれだけ走るのかかるのは約1200円。ハイオクガソリン7-8ℓ分と考えれば、それでも十分にリーズナブルだ。
主にホテル、旅館などに設置されたデスティネーションチャージングは132箇所、205基。もちろん普通充電、そしてアダプターによりCHAdeMO急速充電にも対応するというから、今もっとも便利に使えるEVであることは間違いない。

日本での発売は冒頭に記した通り、2019年後半にスタートする。まずはずらりと列を成した予約者からのデリバリーになるから、興味をもって今予約しても、手に入れられるのはだいぶ先になりそうである。
島下泰久