AMG、F1技術を用いたハイブリッド“ハイパーカー”を市販へ。その驚愕の内容は?
9月29日にプレスデーがスタートするパリ国際モーターショー。それに先駆けてパリ市内で開催された「メルセデス-ベンツ メディアナイト」にて、ダイムラーAG グループリサーチ&メルセデス-ベンツ・カーズ開発担当役員のトーマス・ヴェーバー教授の口から、センセーショナルなニュースが明らかにされた。目下、席巻しているフォーミュラ1世界選手権に由来するテクノロジーを用いた、ハイブリッドの“ハイパーカー”を、彼らはすでに開発中だというのだ。
“ハイパーカー”とは端的には、スーパーカーの更に上位に位置するものと言っていいだろう。アストン・マーティンがレッドブルF1チームと共同で開発を進めている、限定台数が市販予定のAM-RB001や、あるいはブガッティ シロンなどがこれに当たる。メルセデス・ベンツは、そこにF1を制した圧倒的な技術力で、参入しようというのである。
もちろん、そこはメルセデス・ベンツの仕事だけに、単に速くて、CO2をまき散らすクルマにはなっていない。最大のセールスポイントは、F1テクノロジーのドライブトレイン。これがエモーショナルな走りと、高効率性をこれまでにない次元で実現するのだ。
詳細については、今のところまったく明かされていない。しかしながら、メディアナイトの会場では、いくつかの気になる噂を手に入れることができた。
ライバルとして見ているのは、どうやらブガッティのよう。それを凌ぐパフォーマンスを、メルセデス-AMGが席巻しているF1と同様のハイブリッド・パワートレインによって発生する。しかもエンジンは、席巻しているF1と同様の1.6Lターボに、やはりF1由来のMGU-H(熱エネルギー回収)、MGU-K(運動エネルギー回収)を組み合わせるとされる。トータル出力は、シロンの1500psを超えてくることを、当然目標とするだろう。
但し、このスペックはあくまで噂………だ。現時点で明かされているのは、ハイパーカーが数年のうちに登場するということだけに過ぎない。一体、どんな内容で、どんなパフォーマンスを引っさげて登場するのか。注目である。
島下泰久