ボルボ、2025年までに100万台のEVとPHEVを販売へ
日本でもすでに発売となっている新型XC90や、V60などのモデルにPHEV(プラグイン・ハイブリッド)車をラインナップにしているボルボが、野心的な目標を設定した。2025年までにPHEV、そしてEV(電気自動車)の販売累計を100万台を突破するレベルまで持っていこうというのだ。
「ボルボは世界の自動車の電動化シフトの先頭を走りたいと考えている。」と語るのは、ボルボ・カーズのホーカン・サムエルソン社長。60シリーズや90シリーズに使われる新しい車両アーキテクチャーのSPA(スケーラブル・プロダクト・アーキクテチャー)と、年内発表予定の次期V40をはじめとする小型車向けのCMA(コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー)は、いずれも電動化対応を前提に開発されており、すべてのラインナップで少なくとも2種類のPHVもしくはEVを設定する目論見。ピュアEVについては2019年のデビューが予定されている。
ちなみに持続可能性とは、もちろん車両の環境性能だけの話にとどまるものではない。ボルボは「2025年までに地球環境に影響を与えない経営を実現し、2020年までに社内の指導的ポストの35%に女性を据えること、また2020年までには、ボルボの新車に乗車中の死者・重傷者をなくす“ビジョン2020”の実現や、持続可能性を推進するパートナー企業との協働を前進させる」といったコミットメントも同時に明らかにしている。
ところで2025年は、これからたった9年後でしかない。単純に割れば今後、年間10万台以上のPHEV並びにEVを売っていくという宣言だから、これは相当に大胆だ。何しろボルボの2015年度の世界販売は50万3127台で、実は過去最高。少なくとも数年後には、販売台数がさらに伸びていく前提だとしても、5台に1台程度はPHEVもしくはEVにしていかなければならないということなのである。
島下泰久