レクサスLC500hの「マルチステージハイブリッド」って? Part.1

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1月にデトロイトで開催された北米国際自動車ショーで世界に向けて披露されたレクサスLC。この時に公開されたのはV型8気筒5ℓエンジンを積むLC500だったが、ジュネーヴ国際モーターショーでは、新たにハイブリッドのLC500hがデビューを飾った。
事前には「マルチステージハイブリッド」という言葉だけが明らかにされていた、そのハイブリッドシステム。内容については色々な情報が飛び交っているが、現地での取材で、その概要が明らかになったので紹介する。
まず内燃エンジンはV型6気筒3.5ℓを使い、これに2基の電気モーター/ジェネレーターを組み合わせる。ここまでは従来の、レクサスで言えばGS450hなどのシステムと変わらないが、ポイントはそこに更に4段のギアを持つオートマチックトランスミッションが接続されているところにある。
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従来も低速用と高速用の2段のリダクションギアは持っていたが、これは駆動用の電気モーターと接続されているだけだった。それに対してマルチステージハイブリッドでは、内燃エンジンと電気モーターすべての出力軸が、4段トランスミッションに接続されている。こうすることによって、発進時や低速域では低いギアによる力強いトラクションが得られ、高速域では高いギアを使ってエンジン回転数を下げ、燃費向上と最高速アップが可能になるというわけだ。
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答は実はシンプル。「なんだ、この手があったんだ」という目から鱗のシステムだが、マルチステージハイブリッドの面白さは、それだけには留まらない。肝心のドライビングファンに繋がる部分については、Part.2でお伝えしよう。