どこまで走れる? MIRAI 長距離テスト Part.3

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 前夜の到着は遅かったが、そうそうゆっくりもしていられないので早めに起き出し、宿をあとにする。今日は雨がいっそう酷くなっている。
 まずは名古屋駅の周辺で証拠写真を撮り、編集部Kの知人が居るというカフェ「coffee shop KAKO 三蔵店」にモーニングを食べに向かう。せっかくの名古屋なので…。コーヒーと店内で焼いているパン、山盛りのサラダをいただき、美味しかったのでコーヒー豆はテイクアウトも。

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 人間の胃袋を満たした後は、MIRAIには水素を供給してあげなければ。近くにあるのは熱田水素ステーション。念のため電話をかけて営業していることを確認してから、ナビゲーションをセットして走り出した。
 実は現状では水素ステーション、検索サイトなどでオープンとなっているにも関わらず、実際に訪れてみたら営業していなかったという事例、時々あるようなのだ。今はまだ1日に訪れる人も多くはないのは解るが、水素が補充できなければMIRAIはどうにも動かすことができないだけに、これは非常に困る。最近、東京では街ですれ違う機会も増えてきた。この日も名古屋で1台見掛けている。じわじわと数が増えてきているのは間違いないだけに、状況は改善してくると思いたいけれど…。

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 無事に熱田水素ステーションに到着し、水素充填にかかる。聞けば訪れるのは1日4〜5台、多い時には10台という。まあ、まだ難しいところであることは解る。充填量は3.23kg。こちらでは水素は1kg辺り税抜き1000円だったから、支払ったのは消費税込み3488円となる。

 この時、トリップメーターは365.1kmを指していたから燃費は113.0km/kg(車載燃費計では108.8km/kg)。走行1km当たりの燃料コストは9.55円となる。参考までに、仮に似たようなサイズのハイブリッド車、クラウンハイブリッドの場合、レギュラーガソリンを1リッター135円として、実燃費を“e燃費”を参考に17km/ℓとすると、1km走行当たりの燃料代は7.94円となる。最近のガソリン価格下落で、水素価格を設定した際に狙ったところよりも若干、割高感が出てきてしまっているが、それでも凄まじく高いというほどではない、というところだ。実際、今回の行程は豪雨で走行抵抗も大きかったから、もう少しは燃料コスト、低く抑えられるに違いない。

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 それよりも航続距離の方が問題かもしれない。ここ熱田水素ステーションに立ち寄った時、車表示されていた残り航続可能距離は84kmだった。ここまで走ってきた距離と足すと、もちろん条件にも拠るが、満充填での航続距離はざっと450kmということになる。これを十分と見るか不足と見るかは難しいところだが、水素ステーションの数が限られている現状からすると、もう少し走れるといいなというのが正直な印象。この感じだと、仮に東京から大阪に向かうとしたら、愛知県で水素を充填したとして、更に大阪まで行って、また愛知県まで水素を補充することなく帰ってこられるかは微妙な気がする。

 今どきのクリーンディーゼルには、1500km無給油だって余裕のクルマが少なくはない。せめて大阪までノンストップぐらい出来るといいのだけれど……。なんて、大半のEVに較べたら全然走るわけだし、水素充填にも3分しかかからないのだから、何を贅沢言ってるんだという話だが、せめて東京、名古屋、大阪に1軒ずつでも、深夜営業の水素ステーションがあってくれたら、行動範囲が飛躍的に広がるのに、と思うのだ。

写真:サステナ編集部