話題のミヤタ製E-BIKEを連れ立って……新型アルファード ハイブリッド試乗レポート Part.3

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実はアルファード ハイブリッド Executive Lounge Sでは、スタッフや友人と連れだって、E-BIKE(電動アシストスポーツ自転車)に乗りに出掛けた。ミヤタサイクルが2月に発売を開始したクロスバイクタイプのE-BIKE、「CRUISE」である。
3列目を左右に跳ね上げて格納し、せっかくのラウンジシートも一番前までスライド。カーペットはちゃんと外してCRUISEを載せたのだが、さすがサイズに余裕があるだけに、ラゲッジスペースには3台が難なく収まった。当然、ウェアやヘルメットなどの収納も余裕である。
朝一番にCRUISEを積み込み、一路、房総へ。休日朝の首都高速湾岸線ではさすがに渋滞に見舞われてしまったが、そんな場面も「Toyota Safety Sense」を活用することで、苦も無くラクに切り抜けることができた。新採用のLTA(レーントレーシングアシスト)のもたらすものは大きい。

駐車場でe-Bikeを降ろし、合流した仲間とともにまだ寒さの残る中、CRUISE3台を連れ立って、舗装林道へ。このCRUISE、一番の特徴と言えばシマノ製のアシストユニット「STEPS E8080」の搭載だろう。すでに欧州では実績のあるこのユニットは、36V/11.6Ahという大容量バッテリーを搭載し、最長で実に115kmのアシストが可能。HIGH、NORMAL、ECOの3つのモードが備わり、9段変速のドライブトレインとの組み合わせで、幅広い速度域に対応する。


欧州、アメリカではすでに市民権を得つつあるE-BIKEの日本での展開が遅れたのは独自の規制があるから。日本で売られるE-BIKEは、アシスト最高速度24km/h未満で、かつアシスト最大比率は1:2と定められている。10km/hまでは乗り手の力1に対して、最大で2倍の力を上乗せすることができ、その後は速度上昇に伴って徐々にアシスト量は減少。24km/hでアシスト量はゼロとなる。「STEPS E8080」は、この日本の規制をクリアしており、一般公道の走行が可能なのだ。

こちらの走りも、アルファード ハイブリッドの進化に劣らず衝撃的だった。漕ぎ出しから低速域のアシストは、決して嫌みではなく、しかし確かに助けになって、自転車自体の重量が増えていることを考えても、転がすこと自体がかなりラクに感じられる。速度が高まるにつれてアシスト量は減ってくるが、その制御はとてもリニアで、途中で急に重くなったように感じるなどの違和感は、まったく覚えないで済む。
おかげで、アップダウン連続する場面でも、必死になることなく慣れた人についていくことができる。しかしながら特に圧巻だったのが、予想通り、山間部の上りだ。
 無理をしすぎず、15km/h前後の速度を保って漕いでいくと、適度なアシストによってキツ過ぎず、けれどしっかり負荷を感じながら、じわじわと標高を稼いでいくことができる。苦しい、けど何とか登れそうだから、頑張れる。そんな感じだ。
久しぶりのライドにも関わらず、なんとかめげずに峠を越えることができたのは、まさにE-BIKEだからこそ。これなら、たとえば初心者や女性がE-BIKEを駆り、熟練ライダーのロードバイクと一緒に山登りを楽しむ、なんてこともできるだろう。


実際に乗ってみないことにはイメージが難しいかもしれないが、あくまでアシストなので、軽く漕ぐだけで自動でスイスイ上っていくわけではない。この峠だって、とにかく漕いでいかないことには、アシストもされないわけで、しっかり運動になるし、達成感も得られる。まさにハイブリッド車と同様に、人間と電気モーターが共同作業しているのを実感できる。どんな速度で、どんな漕ぎ方をすれば、自分とE-BIKEのエネルギーをもっとも効率良く発揮できるか。そんなことを考える知的な歓びも、そこにはある。

電気モーターとエンジンが協調して走るクルマのおかげで快適で高効率な移動ができ、電気モーターによるアシストのおかげで、これまで見たことのない光景を目にし、また体験をすることができた、この日。しかも帰り道には、ハイブリッドならではの車内の100V1500Wアクセサリーコンセントで早速、CRUISE用のバッテリーパックの充電もできてしまった。急に出掛けるのを思い立ったけれど、バッテリーが空だった、なんて時もこのクルマなら怖くない。
アルファード ハイブリッドとミヤタCRUISEの組み合わせは最強だった。おかげで、これまで自分のクルマにしたいなんて考えたことのないアルファードをガレージに迎え入れることも、ついつい想像しはじめてしまったのだ。

島下泰久