市販は案外近い? レクサスのフラッグシップ・クロスオーバー「LF-1 Limitless」

 レクサスがNAIAS(北米国際自動車ショー)でコンセプトカー「LF-1 Limitless」を発表した。次世代レクサスのデザインの方向性を示唆し、また最先端の自動運転技術を搭載すると謳う、ラグジュアリー・クロスオーバーは、あくまでショーカーではあるが、LSと並ぶフラッグシップ的な存在と定義された1台だ。


 全長5014mm×全幅1986mm×全高1605mm、ホイールベース2974mmという堂々としたサイズのボディは、ロングノーズにセットバックされたキャビン、低重心のフォルムから想像できる通り、LCやLSと共通のプラットフォーム“GA-L”を用いる。レクサス インターナショナルの澤 良宏プレジデントによれば「いまレクサスが持っているSUVの半分はヘヴィデューティ的な本格的な性能を備えています。このモデルは、もう少し都会的な、そこまでラフロードには行かないというお客様が、自分たちのライフスタイルの中でよりエキサイトメントを求められるという方が、まだまだ居られるということで、今までに無いセグメントとして投入したいなというコンセプトです。LXやGXとは別のラインですね。」という。

 日本刀にインスピレーションを受けたというデザインは、現行のフラッグシップであるLXの無骨な雰囲気とは一転。更に言えば、NX、RXなどの強いエッジを効かせたテイストから、もう少し艶やかな方向へのシフトが目指されているようだ。
 インテリアは、ダッシュボード上のワイドなモニターが印象的。ジェスチャー検知機能を搭載し、またシフト操作をステアリング上の集約したことにより、スイッチ類の数が極限まで減らされたシンプルで美しい空間が作り出されている。
 インフォテインメントについても新しい提案がなされている。“ナビゲーションに時間の概念を導入し、車両や交通の状況に応じた判断により、休憩やレストランの提案、ホテルの予約などを可能とした」と謳う4Dナビゲーションシステムを搭載。その情報は後席でも、さらには手持ちのスマートフォンやタブレットでも見ることができるとされる。

 現行のレクサスのインフォテインメントシステムは、操作系にしても内容にしても時代遅れになりつつある感があるのが正直なところ。これについても澤プレジデントは「AI的な要素、コンシェルジュ的な要素も入ってくると思います。それと自動運転ですね。そういうものが一緒になってくると、色々なことができるんじゃないかと思っています。(これらの機能が増えてきて)今までのように全部手で操作していると、運転できなくなります。その辺りを協調で色々やってくれるようなエージェント機能も考えていきたいですね。」と語っていたので期待したい。

 注目はパワートレインだ。ガソリンエンジンやハイブリッドに加えてPHV(プラグインハイブリッド)、EV、FCVの搭載まで想定していると明らかにされたのである。具体的なスペックは未定だが、楽しみは大きい。「4WDであれば、動力性能も“Limitless”とも言えるもの、FRを凌ぐものにできると思います。」とのことだ。
 先に予告としても公開されたフロントフェイスは相当に斬新だが、実際にはフォルムにしろパッケージングにしろ、かなりの現実味を感じさせるLF-1 Limitless。「世界的にセダンがなかなか厳しい中で、クロスオーバー市場はまだ大きなポテンシャルがあります」と澤プレジデントも述べていたが、それはこのセグメントの先駆者であり、また現時点でも大きな販売ボリュームを持っているレクサスにとっては、追い風のはず。想像以上に早く、市販版に会えるのでは? そんな気にさせるコンセプトカーである。

島下泰久