豊田社長、2030年には全販売の半数以上を電動車両にと明言。

トヨタ自動車とパナソニックの合同記者会見に於ける質疑応答で、トヨタ自動車の豊田章男社長は、将来の電動車両の台数目標について初めて、具体的な数字を挙げて説明した。

「具体的な台数イメージは、2030年頃には全販売の50%以上が電動車両、つまりEV、FCV、ハイブリッド、プラグインハイブリッドになると考えています。EVとFCVが100万、ハイブリッドとプラグインハイブリッドが450万の、合わせて550万台くらいを販売するというイメージです。」

あるいは“EVシフト”が騒がれている中では、消極的な数字に見えるかもしれない。しかしながら、豊田社長が示したこの数字はきわめてリアルに世の中を見ていると言うべきだ。電動車両、特にEVやPHVの普及のためには、充電時間、耐久性なども含めた車両自体の性能強化、そしてインフラ等々も含めた様々な変革がマスト。それは5年や10年のスパンで、簡単にできることではない。まして、それがユーザーにとってメリットがあり、何より「欲しい」と思わせるものじゃなければならないのだ。

更に、これだけの台数を安定的に生産、販売していくこと、そして何より今より更に多くの人に「欲しい」と思ってもらえる電動車両を生み出すことを考えれば、車載用電池の性能向上、そして安定供給が必須になる。それが今回の、両社の協業検討の一番のポイントと言えるだろう。

ちなみに今年のトヨタの販売台数の内訳では、ハイブリッド車がざっと147万台、プラグインハイブリッドが5万台程度だという。それを550万台にしていくというのだから、それはとてつもなく大きなチャレンジであることは間違いない。

「EVの普及を決めるものは、ふたつあると思います。規制のスピードと、電池開発のスピードです。現状では、規制のスピードに電池開発のスピードがが追いついていないと言っていいと思います。重くて高い電池を運ぶためのクルマがEVと言われてもしょうがない。2030年に、それだけの台数を販売していくことを考えたら、今のままでは難しい。パナソニックやアライアンスカンパニーと一緒に、良い電池、よいクルマに繋げていきたいと思います。電動車両は普及してこそ地球環境問題に貢献できます。そのためには、これまで提携などを発表してきたメーカーにも、一緒にもっといいクルマづくりをしようとなれるような、いろんな検討結果を示していければいいと思います。」

トヨタは、本気だ。

島下泰久