トヨタ、マツダ、デンソーがEV新会社を設立!

トヨタ自動車、マツダ、デンソーの3社がEVの共同技術開発に向けた契約を締結し、3社のエンジニアが一堂に会して開発を推進するための新会社を設立すると発表した。

目下、世界的にEV推進の流れが加速度を増している。国や地域によっては、販売台数の一定割合をEVとすることを義務付けようという動きまで出てきた。

とは言え、現時点では販売台数は決して多いわけではない。しかも、まさに内燃エンジン車がこれだけのバリエーションを有していることから容易に想像できる通り、本格的な普及に向けては単一車種ではなく、多様なニーズに応えていく必要がある。それを各メーカーが単独で行なっていくのは、決して容易なことではない。

プレスリリースに「市場動向に柔軟かつ迅速に対応するため、幅広いセグメント、車種をカバーできるEVの基本構想に関する技術を共同で開発することに合意しました。」とあるように、今回の新会社「EV C.A Spirit 株式会社」は、まさにそんな現状に鑑み、設立されたと言っていい。コモンアーキテクチャーの研究、性能の検証、車種構想などが、ここで行なわれる。

トヨタとマツダは開発資源を等しく負担。開発の効率化、既存生産設備の活用についても追求していくという。それぞれの強みを持ち寄り、開発手法そのものを見直すというから、EV云々を抜きにしても興味深いところだ。

こうしてベースとなる技術開発をトヨタ、マツダがデンソーとともに一緒に行なうことで、端的に言ってそれぞれの負担は少なくなる。そして、その分で「各社がリソーセスをクルマ本来の価値追求に注力し、EVを『コモディティ化』させることなく、それぞれのブランド独自の付加価値あるクルマを追及してまいります。」とある通り、トヨタ、マツダ双方が、それぞれの個性や特徴を持ったEVを開発していくというシナリオだ。まさにトヨタ自動車の豊田章男社長が話していた通りのことを、実現していこうというわけである。

豊田章男社長インタビュー 「トヨタのEVはコモディティではなく“愛車”にしたい」

ちなみにこのEV C.A Spirit 株式会社の出資金は1000万円で、そのうちトヨタが90%、マツダとデンソーが5%ずつを負担する。所在地は名古屋市のミッドランドスクエア37階であり、トヨタ主導であることは解るが、開発資源はトヨタとマツダで等しく負担するというから、トヨタとしてはそれでも十分な旨味があると考えているのだろう。マツダの一括企画、モデルベース開発といったところに、強い興味を抱いているのかもしれない。

もう一点、興味をひくのがこの新会社にスバル、スズキが参加していないということだ。スバルだって、もちろん電動化は課題。しかしながら、ここではあくまで我が道を行くということだろうか。もちろんスズキも同様である。一方で、「今後は他の自動車メーカーやサプライヤーも参画可能なオープンな体制を目指します。」ともあるから、スバルだって、あるいは他のメーカーだって、ここに加わって大連合を組む可能性は考えられる。

更に更に、2016年11月にトヨタが社内で発足させたEV開発を担うベンチャーと、この新会社がどのように関係していくのか、あるいはしないのかも気になるところだ。あるいは、ここでの活動の現状が、新会社設立に繋がったのだろうか?

トヨタが電気自動車(EV)の開発に本腰。社内ベンチャーを設立へ

あくまでも、まだ設立が決まったというだけの話に過ぎない。今後の展開、サステナとして徹底的にフォローしていきたいと思う。

島下泰久