実は本格派! マツダ デミオEVを振り返る。Part.1

 マツダと言えば内燃エンジンにこだわり、パワートレインの電動化にはもっとも消極的なメーカーだ……と言っても、あながち間違いではないと思う。但し、そこには「現時点では」という注釈が必要だ。
“構造改革ステージ2”と題された、今後の経営プランを見れば、SKYACTIVの第2世代では「究極の燃焼技術と電動化技術を組み合わせ、劇的に燃費性能を改善」と謳われている。そこではハイブリッドやPHVへの動きは本格化してきそうだし、更には完全な電気駆動も実現しそうな気配となってきた。有力視されているのは、2013年末にコンセプトカーが公開されたレンジエクステンダー付きEV。排気量330ccのロータリーエンジン(!)を発電用として用いるEVである。
 もっともマツダは、すでにEVについては市販にも踏み切っていた。2012年に、デミオEVを台数限定しかもリース販売ではあるが、世に出しているのだ。このクルマ、正直言ってあまり目立つ存在ではなかったと記憶しているが、実際にステアリングを握ってみると、このまま放置しておくのはもったいない、質高い走りを楽しめる1台だった。そんなわけでサステナでは、今あらためてこのデミオEV、一般道でテストしてみたのだ。

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 ベースは見ての通りの先代デミオ。そのエンジンに代わってフロントに載せられているのは最高出力75kW(102ps)、最大トルク150Nmを発生する永久磁石型三相交流同期モーター。これは自社製の巻線切り替え式。プレマシー ハイドロジェンREハイブリッドで使ったものの進化版という。駆動輪は前輪である。
 総電力量20kWhのリチウムイオンバッテリーは床下に敷き詰められている。このバッテリーは18650型。そう、元々はノートPCなどのために開発されるも、テスラが自動車用として使ったことで大いに話題になったアレだ。車重はベース車比190kg増の1180kgと発表されている。

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 充電形式としては、200Vの普通充電、CHAdeMO急速充電に対応しており、普通充電では8時間を要する満充電の状態から200kmの走行が可能とされている。更に、普通充電については、毎日決められた時間に充電を行なうタイマー充電、遠隔操作で充電予約、開始、停止が可能なリモート充電も用意する。操作はスマートフォンやPCなどからインターネット経由で。エアコンの予約、開始、停止、バッテリー状態確認、リモート操作終了時のメール通知などにも対応する。またオプションとして100Vの給電システムも用意される。

Part.2へ続く

島下泰久