“EVテイスト”が増したパナメーラ4 Eハイブリッド試乗 Part.2

 新型パナメーラ4 Eハイブリッドは4つの走行モードを持つ。まずはエンジンをかけず電気モーターだけで走行する「E-POWER」モード。始動時には基本的にこのモードが選択され、最長50kmまでエンジンをかけずに走行することが可能だ。
 実際、通常走行の範疇であれば、電気モーターだけでも十分な加速を得ることができる。さすがにテスラ モデルSのように仰け反るほどではないが、それでもトルクは400Nmもある。必要とあればアクセルを踏み足すことで、グッと背中を押されるような加速の上乗せを得ることもできる。滑らかなトルクデリバリーに、ヒューン、ヒューンと加速、シフトアップを繰り返していく8速PDKの変速によるリズム感が相まって、走りはとても爽快である。
 日本では無理として、状況が許すなら速度はそのまま140km/hにまで到達する。面白いのは、ここでアクセルペダルに壁感が演出されることで、つまり足裏の感覚で「ここが電気モーター走行の上限ですよ」と知らせてくれるのだ。もし、それ以上の速度を出したいとなれば、右足にちょっとだけ多めに力を加えてやれば、エンジンが始動して、速度が更に高まっていくことになる。
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 電気モーター走行の航続可能距離はバーグラフ、あるいは数字として表示させることが可能だ。この距離はもちろん、減速エネルギー回生によっても増えていく。50kmはあくまで目安であり当然、運転の仕方で上下する。

 バッテリーの充電量が一定値を下回るか、もしくは速度が140km/hを超えれば、自動的に「HYBRID」モードになる。手動でこのモードを選択することも可能だ。エンジンと電気モーターの両方を使うHYBRIDモードだが、実はその使い方は先代とは異なる。従来は、発進は電気モーターで行なっても、すぐに駆動はエンジンにバトンタッチされ、その後はアクセル開度が8割を超えるフル加速時にならないと電気モーターは介入してこなかった。つまり、電気モーターはほぼアシスト用だったと言っていい。
 それが新型では、アクセルペダルを踏み込むとまず電気モーターで引っ張り、必要になってはじめてエンジンがそれに追従するような制御に改められた。これは、パナメーラの体躯でそれを行なうのに十分な電気モーターの出力、そしてバッテリー容量を得たことで実現したもので、アクセルのツキは良くなり、すぐに欲しいだけの加速感を得ることができるし、燃費への貢献度も当然大きい。そして何より、走りのハイブリッドらしさが濃くなっているのがポイントと言える。
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 走りにこれまで以上に積極的に電気モーターが使われるようになって「SPORT」、「SPORT PLUS」の両モードでも、絶対的なスピードが増しているだけでなく、レスポンスが飛躍的に高まっているのを実感できる。車重が増えているので絶対的なスピードは4Sほどではないが、切れ味は負けていない。

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島下泰久