深堀りプリウスPHV Part.1「新採用のチャージモード」

新しいプリウスPHVには、エンジンを発電機として使用して駆動用バッテリーを充電するチャージモードが採用される。高速道路走行中にチャージモードに入れて駆動用バッテリーを充電し一般道に降りたらEVで走行したり、災害時などの状況でプリウスPHVの外部給電機能を活用するために停止状態で発電したりといった条件を想定したモードだが、気になるのはどのくらいの燃料を使うと駆動用バッテリーを充電出来るのか?ということ。

一度充電するために10Lも燃やすのでは話にならないし、3リッターだとすると夢のような話だが、金子將一主査によると「条件にもよりますが、停止状態でエンジンを回して充電するならおよそ2.5リッターの燃料で充電出来ます。」とのこと。約2.5リッター。つまり約300円(リッターあたり120円で計算)でEV走行距離68.2km(カタログ値)の80%分の充電が可能になる計算となる。(チャージモードで充電出来るのは80%まで)

「停止状態で充電するよりも走行状態でチャージモードに入れて、目的地(のインターチェンジ)に到着するまでに充電する事をお勧めしますが、走行しながらの充電は条件によって燃費に対する影響が大きく変わるため一概にどのくらいとは言えません。目安としては定常走行であれば1割程燃費が落ちるという印象でしょうか。」(金子主査談)

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首都高速のみなとみらい-大黒PA間をチャージモードで走りながら充電してみたところ、みるみるうちにEV走行可能距離が伸びていくのには驚いた。6km走って3km分EV走行距離が伸びる(=充電される)という雰囲気だ。

例えば都内の一般道を走って東名高速を走り、静岡に行ってまた一般道を走るというような条件なら、自宅を出て一般道はEVですべて走り、東名高速が平らなうちにEV電力を使いきり大井松田からの登坂はハイブリッドモード(登坂などの高負荷条件ではハイブリッドモードの方がエネルギー効率的に有利)で登り、目的地のICが近くなってきたらチャージモードで充電。ICを降りてからはEV走行。という条件だと充電する必要もなく、かつ街乗りはEVモードで静かでパワフル、トータル燃費でも驚くほどの数字。という走り方が出来るのがプリウスPHV。

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余談だが、プリウスPHVの駆動用バッテリー容量は8.8kWh。その80%までをチャージモードで充電出来る。ガソリン1リッター当たりの熱量は7972kcal(資源エネルギー庁・総合エネルギー統計の数値)なのでkWh換算で9.26kWh。およそ2.5リッターで80%まで充電出来るということは、充電損失を入れても熱効率でおよそ30%の数字を実現していることになる。他社エンジニアには中々頭の痛くなるプリウスPHVのチャージモードと言える。

文:編集部
写真:編集部