ジャガーがEVコンセプトカー I-PACEを発表。 – LAオートショー2016 –

LAオートショー開幕前日、ジャガーが革新的なEVのコンセプトカーを発表した。その名も「I-PACE」だ。

まず目をひくのがスタイリングである。車名が示す通り、SUVの仲間であることには違いないが、フードは短く、キャビンはクーペのように流麗。リアオーバーハングが短く、全長自体は4680mmとほぼF-PACEと同等ながら、良い意味でよりコンパクトに見える。シンプルなフォルムはこれまでのジャガーの伝統を継承しているが、コンセプトカーだからか、ディテールはかなり凝っている。デザインダイレクターのイアン・カラム氏は「ジャガー・デザインの新しい時代を切り拓く存在だ」と言う。

キャブフォワード、ロングホイールベース、電動パワートレインの採用により広大な室内空間を獲得しているパッケージングも注目だ。「スペーシャスでコンフォータブルなキャビン」なんて言葉が、ジャガーから発せられるとは!

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5人分のシートを備えた室内は広々。タッチパネルを備えたハイテクなコクピットだが、ドライバーを取り囲むような造形とされているのが、ジャガーらしい。車体後部のラゲッジスペースは容量530L。しかもフロントフード下にも荷物を収納できる。

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このプロポーションが実現できたのは当然、内燃エンジンを搭載していないから。電気モーターは前後アクスルに1基ずつ、計2基が搭載される。合計出力は400ps、トルクは700Nmと強力だ。

パウチセルタイプ、液冷式のリチウムイオンバッテリーは床下に、ホイールベースの内側に搭載される。室内スペースを確保し、低重心化を実現するソリューションだ。容量は90kWh。航続距離は500kmと謳われている。50kWのDCチャージャーを使えば、90分で80%の充電が可能という。

もちろん、まだコンセプトカーでしかない「I-PACE」だが、市販版が2018年には登場すると、すでに予告もされている。思えば過去のコンセプトカーを見ると、C-X16がF-TYPEに、C-X17がF-PACEにと、ほぼそのままの姿で市販車となって登場しているジャガーだけに、この「I-PACE」もそうなる可能性は高い。

電動で、まったく新しいコンセプトのデザインとパッケージングを持ち、広々とした空間を楽しめ、そして俊敏に、音もなく走るジャガー。ステアリングを握れる日が待ち遠しい1台の発表だ。

文:島下泰久
写真・ビデオ:JAGUAR