フォーミュラE“シーズン3”が香港の市街地で開幕!

2016/2017 FIA Formula E Championship. Hong Kong ePrix, Hong Kong, China. Sunday 09 October 2016. Photo: Zak Mauger/LAT/Formula E ref: Digital Image _L0U2139

フォーミュラE世界選手権2016/2017シーズン“シーズン3”が、10月10日に香港にて開催された“HONG KONG e-PRIX”より、いよいよスタートした。今季の参戦チーム数は10でこれまでと同様だが、昨年途中で撤退したトゥルーリに代わって、久々の国際レース復帰となるジャガーがパナソニック・ジャガー・レーシングとして参戦。チーム・アグリは中国資本のテチーター・チームに生まれ変わり、新たな顔ぶれでのスタートとなった。

香港でのフォーミュラE開催は、今回が初めて。香港島のフェリーターミナル脇に設けられた全長1.860kmの特設コースで行なわれた今ラウンドは、チケットが前売りでソールドアウトとなった。実際に会場内にはあふれんばかりの観客が押し寄せる大盛り上がりで、香港の30℃を超える気温と相まって、非常にアツいサーキットとなったのである。

2016/2017 FIA Formula E Championship. Hong Kong ePrix, Hong Kong, China. Sunday 09 October 2016. Photo: Andrew Ferraro/LAT/Formula E ref: Digital Image F89P9155

予選では、ネクストEVニオのネルソン・ピケjrがポールポジションを獲得。決勝でも独走態勢を築いていたが、練習走行の時からクラッシュが絶えず、途中で縁石が改修されて更に物議を醸すこととなったシケインで、クラッシュしていた他車を避けようとしてウォールに接触して後退してしまう。

結果、優勝は昨シーズンのチャンピオンであるルノーe.ダムスのセバスチャン・ブエミの手に。ABTシェフラー・アウディスポーツのルーカス・ディ・グラッシが2位、マヒンドラ・レーシングのニック・ハイドフェルドが3位に入った。パナソニック・ジャガー・レーシングの初陣は、アダム・キャロルが12位で、まずは完走と相成った。

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市街地の狭い敷地を活用したコースは直線とヘアピンの繰り返しで退屈に見え、前述のようにタイトなシケインではクラッシュの多発した。しかしながら、それでも実際のレースは十分に面白かったというのが率直な印象である。

マシンのパフォーマンスは高くないが、ドライバーはほとんどが元F1ドライバー、F1テスト経験者、WEC参戦中で占められるなどレベルがきわめて高く、随所で良いバトルが展開されたし、ドライバーの差が小さいだけに攻めないわけにはいかず、マシンの限界を超えるシーンも多々見られた。

またバッテリーの残量がモニター表示で観客に見えるようになっているのもポイント。攻め過ぎれば完走すら出来なくなるから、そのマネージメントが重要になる。「あのドライバー、飛ばしているけれど最後まで保たないんじゃ?」なんて話しながら見ていたら、約50分のレースはあっという間に終わってしまった。

懸念されるサウンドも、レースに夢中になっていたら、全然気にならなくなった。最初は盛り上がらないなと思ったのは事実。けれど、結局は音より何より、バトルのあるいいレースが大事なのだ。

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このシーズン3、フォーミュラEは全12戦を開催する。マラケシュ、ブエノスアイレス、メキシコシティ、モナコ、パリ、ベルリン、ブリュッセル……と、すべてが市街地でのレースとなる。何と来年7月の第9、10戦はニューヨークが舞台! 第11、12戦もモントリオール市内にて開催される。

将来の日本での開催も、模索されている模様。現地で得た話では、東京近郊だけでなく様々な都市が候補に上がっているという。自治体からのアプローチも、実はあるのだそうだ。

サステナでは今後、フォーミュラEについても積極的に取り上げていきたい。

島下泰久